中国の金持ち家族の「お金との向き合い方」

はじめまして、ちゃんこと申します。『中国でブルジョワ華人の妻してます』というブログを書いています。

私は東京生まれ東京育ち。数年前に新橋の飲み屋街で、香港生まれオーストラリア育ちの夫・チャンポンと出会い、結婚しました。チャンポンは中国在住で父親が経営する会社で働いています。そのチャンポンの父親・パパが典型的な中国のお金持ちでした。

こんな感じでお金の話となると常にその金額がハンパないのですが、今回はそんな私がチャンポンやパパを通して感じる「お金との向き合い方」についてお話します。

ちゃんこの場合

私は東京のごく普通の家庭に生まれ育ちました。特別裕福でも貧乏でもありません。

振り返ってみると、これまでの私は特に「経験」にお金を使っていたように思います。流行の服や高価なブランド品にはあまり興味がなく、それを買うだけのお金があるならどこかへ旅行したり友達と遊んだりして過ごしてきました。

そんな私にとって一番印象深い買い物は「留学」です。

大学卒業前に北京へ1年留学したいと言った時、父親に反対されました。その理由はいくつかあったのですが、留学にかかる費用は私が負担する、という条件で最終的には行かせてもらうことができました。当然、大学生の私に数百万円という大金はなかったので親に借金をして、社会人になってから2年かけて全額返済しました。

私の場合は単なる文系の交換留学だったので、4年を超えて通常より長く勉強したところで、理系の院卒のように初任給が増えるような資格はありませんでした。考えようによっては私の留学は“無駄に金がかかっただけの1年間”だったかもしれません(父がその発想でした)。

しかし留学というのは学生時代でないと簡単にはできない貴重な経験。限られた時間の中で“その時にしかできないこと”を経験できたので、我ながらとてもいい時間の過ごし方、いいお金の使い方ができたと自負しています。(その留学で身につけた中国語のおかげで今があるわけですし)

チャンポンの場合

夫・チャンポンは買い物が好きです。特に好きなのはブランド品や最新の電化製品。気に入ったものがあれば数十万円というような高額商品であろうと(値段を気にしつつも結局は)一括払いでバンバン買います。彼が買うものの共通点は「品質の良さ」と「ステータス感」。

例えば、腕時計。正確な時刻が分かれば時計の機能としては十分。だけどそれだけではなく「軽さ」「耐久性」「デザイン性」「身につけた時の満足感」などプラスαの価値を見出せるものに対して、チャンポンは躊躇なくお金を使うのです。

一方で、たとえば駐車場を探す時、目的地近くに一日最大1,500円と1,200円の駐車場があれば、多少遠くても1,200円の方を選びます。「車を駐車しておく」という価値が同等であるならば、可能な限り安い方を選ぶのです。

また、新幹線の乗車券を買う時もチャンポンが行くのは駅の窓口ではなく金券ショップ。そこで割安な回数券を購入してから駅で引き換えます。指定席の価値(目的地までの移動時間など)が同じであるなら、安いに越したことないからです。そのための多少の手間は惜しみません。

価値があると思ったものには躊躇なく大金を使いますが、価値がないと判断したものはそれがどんなに安くても“余計なお金”を払いたくないのがチャンポンなのです。

パパの場合

チャンポンのパパは典型的な中国の商売人です。若いころに会社を作って事業をはじめ、今では手広く様々なビジネスをしています。

パパは気前が良く羽振りも良いので、私におこずかいをくれるときは常に札束単位です。

そんなパパが特に大事にしているのが食事や宴会。中国人は人間関係を重要視する国民性。世の中を渡り歩くために人脈は欠かせません。そしてその人脈を築く舞台となるのが宴会の場なのです。

パパが客や友人をもてなす宴会では、アワビやフカヒレなど高級食材を使った料理をふんだんに注文します。一回の食事にかかる費用が二桁万円超えるのは日常茶飯事、しかも全てパパのおごりです。

スープからあふれ出すほど盛り付けられたフカヒレ。

私が参加した最大級の円卓(約40人掛け!)での宴会。もちろん費用負担は全額パパ持ち。

そして美食家でもあるパパ。例えば伊豆においしい寿司屋があれば、そのためだけにわざわざ東京から日帰りで駆けつけます。その驚くべき行動力に振り回される私たちは大変ですが、「おいしい寿司をみんなにも味わってほしいから」というパパの想いはビシバシ伝わってくるので、その気持ちは素直に嬉しいですし、ありがたいことだと感じています。(とはいえ非常に疲れますが)

最後に:お金との向き合い方

以上、金銭感覚も自由に使える金額も全く違う3人の、お金との関係性を紹介してきました。一見、三者三様に見えますが、共通している点もあります。それはお金を使う基準です。

私は「経験」を重視していました。

だから借金をしてでも限られた時間を有意義に使いました。

チャンポンは「品質」を重視しています。

だから納得できる高品質なものには惜しみなく対価を払います。

パパは「人間関係」を重視しています。

だから大切な人との食事には豪快にお金を使います。

私たちがお金を使う基準、それは『そこに価値を見出せるかどうか』です。分別なく散財することが贅沢ではありません。そんなことをしていたらどんな大金もあっという間になくなってしまうでしょう。

私にとってお金は今も昔も変わらず「限りあるもの」。中国の金持ち一家に嫁いできて気づいたのは、使う金額は桁違いでも、お金の使い方は私と同じだということ。裕福な人にとってもやっぱりお金は限りある大切なもの。湯水のように湧き出るものではありません。だからこそ、何にお金を使うかはしっかり見極めます。そこに価値があるかどうかを。

特にパパの場合は投資的な使い方をすることが多いです。食事や宴会もパパにとっては単にお金を消費する行為ではなく、次につながるきっかけを生むための投資に近いイメージ。お金は生活に必要不可欠ですが、限りがあるもの。だからこそ、今あるお金をどうやって増やすか、ということを常に考えているのではないでしょうか。

<プロフィール>

著者:ちゃんこ 金持ち華人の家に嫁いでニート主婦になった純日本人です。中国茶が好きです。

▶ブログ:「中国でブルジョワ華人の妻してます」

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